ヨーグルト

ヨーグルト

ヨーグルトは、牛乳やチーズと並んで代表的な乳製品です。「ヨーグルト」という名称は一般名であり、日本では食品衛生法に基づく省令により「発酵乳」として定義されています。その豊富な栄養や優れた働きなどを紹介します。

1.牛乳との違い

ご存知のように、牛乳にはタンパク質やカルシウムなど、大切な栄養素が含まれています。その牛乳を発酵させたのがヨーグルトで、タンパク質やカルシウムはより消化吸収されやすくなります。
また、牛乳を飲むと、牛乳に含まれる乳糖の影響によりお腹の調子が悪くなる人がいますが、ヨーグルトではこの乳糖が一部分解されているため、安心して摂取することができます。
そして、ヨーグルトには生きた乳酸菌やビフィズス菌が含まれています。乳酸菌などは腸の働きを助けたり、免疫細胞を活性化させたりする善玉菌ですので、便通がよくなりお腹の調子を整えてくれます。また、体の抵抗力を高める働きもあります。
なお、「ヨーグルト」と「乳酸菌飲料」との違いは、定義されている乳酸菌の数です。乳酸菌飲料では1mlあたり100万個以上の乳酸菌が含まれますが、ヨーグルトでは1000万個以上となります。

2.世界のヨーグルト

日本では牛乳から作られるヨーグルトが一般的ですが、世界では水牛や山羊、羊、馬、ラクダなどの乳からも作られています。また、含まれる乳酸菌やその他の菌にも種類があり、その種類やバランスによって味や食感などが違います。
また、ヨーグルトには、のり状(食べるタイプ)や液状(飲むタイプ)、あるいは凍結しているものが ありますが、いずれの種類であっても、タンパク質やカルシウム、乳酸菌は豊富に含まれています。

(ヨーグルトの栄養(100g中))
  エネルギー(kcal) 水分(g) たんぱく質(g) 脂質(g) 炭水化物(g) カルシウム(mg)
プレーンヨーグルト 62 87.7 3.6 3.0 4.9 120
のむヨーグルト 65 83.8 2.9 0.5 12.2 110
フローズンヨーグルト 135 69.1 3.8 3.4 22.8 110
牛乳 67 87.4 3.3 3.8 4.8 110

(社団法人日本乳業協会資料より・市販品一例)

3.保存方法や利用方法など

ヨーグルトは「要冷蔵」のため10℃以下に保存しましょう。温度が高いと乳酸菌が活発化し酸味が強くなります。また、においを吸着しやすい性質があるため、容器のふたはきちんと閉めることが大切です。
長期保存した場合や、振動を与えたりすると透明な水分が分離することがあります。これは「ホエー(乳清)」といい、水溶性タンパク質やミネラル、ビタミンなどを含むため、捨てずに食べましょう。
なお、甘味料やフルーツを加えてデザート感覚で食べることが多いようですが、プレーンタイプのものは料理にも利用できます。鶏肉や豚肉を漬け込むと肉質が軟らかくなりますし、カレーやビーフシチューなどの煮込み料理の仕上げや、マヨネーズと合わせてサラダに使用することもできます。また、ブルガリアでは、二日酔い防止のために、水でうすめて飲む習慣もあるそうです。

協力 : 一般社団法人 日本乳業協会
ホームページ : https://www.nyukyou.jp/