フィットネスダンス

健康・体力づくりに役立つエクササイズですが、ジムに通っている人は、一人で黙々とトレーニングしていることもあるのではないでしょうか。誰もが馴染みのある楽曲に振り付けされたエクササイズ「フィットネスダンス」が、 今注目されています。音楽に合わせることで、身体も動かしやすくなり、何よりも楽しい気分になります。今回は、フィットネスダンスの特徴と魅力について紹介していきます。

1　フィットネスダンスとは？

　フィットネスダンスは、日本人に馴染みのある楽曲に振り付けをしてエクササイズするプログラムのことです。 誰もが知っている楽曲を口ずさみながらダンスでき、身体だけでなく心の健康づくりにもつながります。
　フィットネスダンスのもう一つの特徴は、それぞれの体力や筋力、柔軟性などを考えて振り付けができることです。 体力アップや足腰の強化、身体をほぐすなど、目的に合わせたフィットネスダンスがつくられています。 そうすることで、高齢者から子どもまで幅広い世代の健康・体力づくりに取り入れることができます。
　また、使用する音楽を好みで選べるのも大きな特徴です。楽曲は大人から子どもまで一度は聞いたことがある童謡や民謡、 高齢者に人気の演歌、親子で取り組めるアニメソング、若い世代に人気のJポップなどさまざま。自分の好きな曲でダンスができると、 自然と気分も上がり、楽しく取り組むことができるのです。

2　エクササイズ初心者でも気軽に参加できるフィットネスダンス

　　曲に合わせて身体を動かすエクササイズには、エアロビクスがあります。エアロビクスも、リズムに合わせて有酸素運動を行う、 心肺機能アップや筋力アップを目的としたエクササイズです。中には激しいプログラムもあるので、体力に自信がない人にとっては、 少しハードルが高いと感じるかもしれません。
　フィットネスダンスもエアロビクスの一種ですが、高齢者、低体力者、青少年、子ども、妊婦などさまざまな対象者の健康体力面の特徴と音楽の好みを考慮してプログラムされているので、 エクササイズ初心者でも参加しやすいプログラムと言えます。さまざまな方が、好みの楽曲に合わせた振り付けを楽しみながら、健康と体力維持、運動不足を解消できるのが大きな魅力です。

3　中高齢者にお勧めの「ひばりエクササイズ」

　前昭和の歌姫、美空ひばりの楽曲を使ったフィットネスダンスが「ひばりエクササイズ｣です。 介護はまだ必要なく、将来も自立した日常生活が送れるよう、中高齢者の基礎生活体力の維持と増進を目的に創作されたものです。
　ゆったりとした動きと呼吸にストレッチを組み合わせたウォーミングアップから、リズミカルな楽曲で心拍数をアップさせ、体幹の安定、 バランス能力の維持、足腰の筋力と持久力アップ。最後は身体をほぐしてリラックスするクールダウンまで、六つの楽曲で構成されたトータルフィットネスプログラムです。 リズミカルな楽曲では運動することよりもリズムに乗っていることが楽しくなり、身体が自然と動かせるプログラムとなっています。

4　交流が広がることも楽しみの一つ

　フィットネスダンスは一人で行うことはありません。振り付けを教えてもらう先生、同じように参加している人たちなど交流を持ちながら行うグループエクササイズです。 参加している他の人は、自分と同じ目的、体力の人たち。そのため、自然と会話が生まれ、そこで交流が生まれます。他の人とのつながりを持つことで、 心の健康維持とフィットネスの相乗効果が期待できます。
　また、全国各地でフィットネスダンスフェスティバルも開催されており、地域の人との交流が生まれることもあり、健康づくりの年間イベントとして定着している地域もあるそうです。

5　心身の健康が将来の健康につながる

　それぞれの人に合わせた体力アップが期待できるフィットネスダンスは、楽曲と合わせて楽しく運動ができるものです。また、繰り返し身体を動かすことでダイエット効果も期待できます。 振付を覚えると、自宅でも曲を流してエクササイズができるので、毎日の健康習慣としても、フィットネスダンスはお勧めです。運動をしていないから体力に自信がない、 リズム感がないという人でも、まずは音楽を楽しむことから始められる、フィットネスダンスにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

協力： 公益社団法人 日本フィットネス協会
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