教職員などへの各団体の支援

文部科学省などの取り組み

昭和58年8月に総理府(現総務省)から、退職を間近に控えた人に対する退職準備プログラムの必要性を指摘する「退職準備プログラム検討委員会報告」が出されました。さらに平成3年3月には、「長寿社会対策大綱」(昭和61年6月閣議決定)などを踏まえて、「国家公務員福利厚生基本計画」が総理大臣決定され、各省庁においては、「職員の在職中から退職後にわたる生涯の各段階において充実した生活の実現を図り意欲的に職務に取り組めるようにするため、財産形成制度の利用促進、職員の生活設計の支援につとめる」こととされました。これを受けて文部省(現文部科学省)においても、国立学校などに対し通知を出しています(平成3年4月)。

また、平成4年4月には総務庁(現総務省)において「生涯生活設計プログラムの考え方について」研究会の取りまとめが行われ、職員の在職中から退職後の生活までを含めた生涯生活設計を支援するための施策として、「生涯生活設計プログラム」導入の必要性が強調されています。

文部省(現文部科学省)共済組合では、平成5年度から各国立学校(国立大学法人)などが行なう「生涯生活設計セミナー」「退職準備セミナー」等を共催事業として支援を行うとともに、年度末に該当年齢に達した組合員に生涯生活設計にかかわるガイドブックを配布しています。

都道府県教育委員会などの取り組み

地方公務員については、平成3年5月に自治省(現総務省)から各都道府県に対し、ライフプラン推進計画の策定についての指導通知が出されました。これは職員の生涯生活充実という視点に立って総合的なライフプラン推進計画の策定とその実施を求めるもので、当該地方公共団体の長が所属職員を対象に指導したものです。

このような状況にあって、教職員の職務と責任の特殊性に鑑み、任命・服務管理、共済制度など一般地方公務員とは異なる仕組みがとられている現状と経緯を踏まえ、平成3年11月に文部省(現文部科学省)から「教職員等に係る生涯生活設計推進計画の策定について」を各都道府県・指定都市教育委員会に通知しました。

現在では、ほとんどの教育委員会においては、公立学校共済組合支部や教職員互助会等と連携を図りながら、「生涯生活設計セミナー」「退職準備セミナー」の実施、生涯生活設計にかかわるガイドブック・手引書の配布など、教職員のみなさんの生涯生活設計づくりのための取り組みがなされています。

さらに、公立学校共済組合本部では、退職前後に集中する共済年金等の諸手続きや、退職後の生活設計にも関係する諸制度の手続きを解説したガイドブックを各学校等に配布しています。

今日、退職後の人生の長期化や高齢社会の到来など、社会の変化の中で、教職員一人ひとりが生涯生活設計をたて、長い人生をいかに楽しく充実したものとするかは、重要な課題となっており、教職員の生涯生活設計の確立に向けて、関係団体などが連携協力して総合的に推進しています。

日本私立学校振興・共済事業団の取り組み

日本私立学校振興・共済事業団(以下、「私学事業団」という)の生涯福祉事業は平成4年度に55歳以上の退職間近な教職員を対象として、退職準備にかかわる実務的な講習を中心に開催した「退職準備セミナー」に始まります。その後、平成5年度には受講対象者を配偶者まで拡充し、テーマも“生きがい・健康・家庭経済”に充実させました。

そして、平成6年度からは名称を「生涯生活設計セミナー」と改め、年齢制限も撤廃し、生涯生活設計に早い段階から取り組みができるよう生涯生活設計表作成をプログラムに取り入れるなど、魅力あるセミナーとなるようにしてきました。

平成19年度からは「生涯生活設計セミナー」を一般財団法人 教職員生涯福祉財団と共催し、参加者が参加しやすい夏休み期間に、5回ガーデンパレスで開催しています。

急激に進行する社会の変化や高齢社会を迎え、退職後の人生はますます長期化傾向にあります。将来の豊かさは、日々の延長線上にあることを早い時期から認識してもらえるように「生涯生活設計セミナー」を開催しています。なお、毎年の開催時期・場所などについては、“月報私学”および“加入者向け広報・レター”に掲載し周知を図っています。

さらに、私学事業団では、学校の福利厚生担当者をはじめ、教職員に対する生涯生活設計の必要性を啓蒙・啓発するためのガイドブックの配布を行っています。