インディアカ

インディアカ

名前から察すると、インドまたはアメリカ先住民が関係していそうなスポーツですね。その回答は本文をどうぞ。
さて、この競技、ルールはバレーボールに似ていますが、打ち合うのは丸いボールではなく、バドミントンのシャトルを大きくしたような「インディアカボール」といわれる羽根の付いたボールです。手軽で安全に楽しめるスポーツとして「シニア層」にも普及しつつあるのだとか。今回は、そんなインディアカという競技についてご紹介しましょう。

1. インディアカってどんなスポーツ?

「インディアカ」は、羽の付いた特殊なボールを、ネットをはさんで素手で打ち合うバレーボールに似たスポーツです。ラケットなどを用いずに直接手で打ち合うことも大きな特徴といえます。
インディアカボールと呼ばれるそのボールは4枚の羽根が付いていて、バドミントンのシャトルを大きくしたような形をしています。重さは50グラム、ボールの部分は平たく、柔らかいスポンジが入っているのでボールスピードも遅く、突き指などのケガの心配もありません。誰でも手軽に安心して楽しむことができるスポーツです。

2. インディアカの歴史

1936年、ブラジル・リオデジャネイロに滞在していたドイツ人体育教師、カールハンス・クローンがビーチを散歩中に「ペテカ」と呼ばれるスポーツを知り、これを本国に持ち帰ったのが始まりといわれています。「ペテカ」の原型は、南米ボリビアのインディオが、トウモロコシの葉を束ねたものを使って遊んでいたものといわれていて、クローンは「インディアーナ・ペテカ」を略して「インディアカ」と名付けました。さらに、用具を改良し、ルールを考案して「スポーツ」として確立していきました。
その後ドイツからヨーロッパ各地に広がり、2000年にはベルリンで国際インディアカ協会が設立され、現在ドイツをはじめ、ベルギー、ルクセンブルク、スイス、ポーランド、エストニア、韓国、日本の8か国が加盟しています。
日本には、1968年に「ピンポンパン」という名称で伝えられ、1980年に日本インディアカ協会が設立されてから会員制度や審判員制度が確立され、全国的に普及しました。現在日本国内での愛好者は100万人を超えるそうで、世界で最も競技人口が多いともいわれています。ただ、日本の場合、「競技スポーツ」というよりは「レクリエーション」といった色彩が強いようです。

3. インディアカのルール

サーブから始まり、レシーブ・トス・アタックの三段構成で敵陣に3回以内にインディアカボール(以下ボールといいます)を返します。ただ、バレーボールと違うのは、肘より先の片手でボールを打たなければならないこと(ネットを越えてくる第1打とブロックは両手を使うことが許される)、1~3打のいずれかにおいてボールがネットに触れたら、第4打までが有効打として認められること、サービスは必ずアンダーハンドで打つこと、1チーム4人構成で、交替競技者を4名まで置くことができ、男女混合チームを編成できる(その場合、コート内に2~3名女子競技者がいなければならない)ことなどが挙げられます。
得点はラリーポイント制で、21ポイントを1セットとし、3セットマッチで2セットを先取したチームの勝ちとなります。ただし、両チームが20ポイントで並んだ場合は、2ポイント勝ち越したチームがそのセットの勝者となります。
コートの広さはバドミントンのダブルスと同じ大きさで、ネットの高さは男子および男女混合が215センチ、女子およびシニア男子、シニア混合が200センチ、シニア女子が185センチと決められています。

4. インディアカの魅力

ボールは、軽くて柔らかいので、当たっても痛くありませんし、突き指の心配も少ないです。しかも羽根が付いていてボール速度も遅いので、初心者でも気軽に安心して始められます。試合ではサーブ、レシーブ、トス、アタック、ブロックを駆使して4人で協力し合うので、互いに喜び合い、励まし合うという一体感が感じられるでしょう。
また、日本の場合、前述のようにレクリエーションとしての色彩が強いので、シニアの方も充分楽しむことができ、同じ競技をする仲間との交流の場を築くことができます。
団体スポーツをやってみたいけど、ボールゲームはちょっと苦手・・・という方は、この競技にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

協力:一般社団法人日本インディアカ協会
〒101-0061
東京都千代田区神田三崎町2-20-7 水道橋西口会館7階
H P: http://www.japan-indiaca.com/