こんにゃく
伝統的な加工食品として古くから親しまれてきたこんにゃくですが、最近ではこんにゃくを利用したゼリーなどが登場し、健康食品として注目を集めています。
1. こんにゃくの歴史
こんにゃく芋は、もともと日本原産ではありません。東南アジア・インドシナ半島あたりが原産地といわれています。
日本への伝来は、縄文時代に里芋などと一緒に中国から渡来したという説がありますが、年代・経路とも定かではありません。こんにゃくとして食べられるようになったのは室町時代ですが、ぜいたく品で庶民の味として親しまれるようになったのは江戸時代といわれています。
2. こんにゃくの種類
こんにゃく芋はサトイモ科の多年生植物で、石灰などのアルカリ性の物質と一緒になると固まる性質があり、その性質を利用してつくられる食物です。こんにゃく芋を乾燥させて砕いた粉と水と灰汁を混ぜてつくるのが一般的ですが、生芋からつくる昔ながらの製法もあります。
板状のものを「板こんにゃく」、玉状のものを「玉こんにゃく」といいます。「糸こんにゃく」は「板こんにゃく」をところてんのように押し出してつくったもので、「しらたき」はつくるときに熱湯の中に押し出し固めたものです。
3. こんにゃくの種類
こんにゃくは約97%が水分、主成分はグルコマンナンです。グルコマンナンは、人間の消化酵素では分解できない食物繊維です。胃で消化されないまま腸に入り、水分を吸収して膨らみ、腸内を移動する間に便を軟らかくしてくれます。その結果、便通を良くし、老廃物を体外に排出してくれます。
また、カロリーが低いので、ダイエット食にも向いています。
繊維だけで栄養分がないと思われがちですが、凝固剤にカルシウム剤を使用していますので、カルシウムが多く含まれています。
こんにゃく(製粉) | こんにゃく(生芋) | しらたき | |
---|---|---|---|
エネルギー | 5kcal | 7kcal | 6kcal |
水分 | 97.3g | 96.2g | 96.5g |
カルシウム | 33mg | 44mg | 12mg |
カリウム | 43mg | 68mg | 75mg |
ビタミンA | ― | ― | ― |
ビタミンC | ― | ― | ― |
ビタミンK | ― | ― | ― |
葉酸 | 1μg | 2μg | ― |
食物繊維 | 2.2g | 3.0g | 2.9g |
協力
群馬県教育委員会
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