納豆
好きな人は大好き。あのにおいがちょっとダメという人など、納豆は人によって好みが分かれるようです。しかし、その効用は正に健康食品の王様といっても過言ではありません。
1. 納豆の始まり
納豆の材料である大豆が日本に伝わったのは縄文時代ですが、「納豆」という名前が最初に文献に登場するのは、平安時代に藤原明衡が著した「新猿楽集」です。
「納豆」の語源は、寺の「納所(台所)」で「大豆」を原料に作られたことから「納豆」となったようです。ただし、ここに書かれている納豆は、麹菌を発酵させた寺納豆のこと(現在では京都の大徳寺納豆や静岡県浜松市の浜納豆などが有名です)と考えられ、糸引き納豆ではないようです。糸引き納豆の誕生についての逸話はいろいろありますが、平安時代後期には、馬のえさとして大豆の煮たものを日干しし、乾燥したものをわらに包んで運んでいましたが、あるとき、敵に追われ慌てて逃げたため、乾燥していないものをわらに包んで運んだときに、偶然、納豆ができたという話が残っています。それを初めて食べたのが源義家(八幡太郎義家)といわれています。
2. 納豆の健康機能
注目されている効用をご紹介します。
- 骨を丈夫にする
骨の材料のたんぱく質やミネラルが含まれているほ か、骨を丈夫にする栄養素が豊富に含まれています。厚生労働省の調査によると、中高年女性が骨折する割合は、東日本で低く、西日本で高い傾向があります。これは納豆の消費量と比例することから、納豆の成分も影響していると考えられています。 - 血栓症の予防、抑制
1982年に血栓を溶かす酵素としてナットウキナーゼが発見され、納豆の血栓溶解能力の強さが確認されました。
その能力は血栓症治療薬であるウロキナーゼよりも強力で、しかも副作用もなく、溶解の効果も治療薬より長く続くことが知られています。治療薬では2~3分で効果が弱まるのに対し、ナットウキナーゼは4時間ほどでピークに達し、6~8時間も継続するとされています。ですから、夕食に納豆を食べると朝まで効果が継続するのです。 - 美容効果
納豆の材料である大豆は「畑の肉」といわれるほど栄養価が高く、皮膚の材料となるたんぱく質を構成するアミノ酸20種類のうち18種類が含まれています。また、ビタミンB2は脂質の代謝に必要なビタミンとして知られますが、ほかにも細胞の再生を促して、健康な皮膚や爪などを作る効果があり、美容・美肌づくりに役立つ機能性食品として注目されています。
3. お試しあれ、こんな薬味
- 刻んで入れる
青じその葉、ねぎ、たまねぎ、りんご、のり、きゅうり、みょうが、オクラ、くるみ、トマト - 擦って入れる
ごま、やまいも、にんにく - その他
卵、からし、わさび、チーズ、マヨネーズ、しらす干し、かつお節
協力
茨城県教育委員会
全国納豆協同組合連合会
茨城県のホームページ
全国納豆協同組合連合会のホームページ