落花生
落花生(ピーナッツ)を何気なく食べている人も多いと思います。でも、この落花生が生活習慣病の予防に役立つなどのたくさんの効用があることはあまり知られていないようです。
1. なぜ落花生というのか
落花生の花が咲いてしぼむと、花を支えていた子房柄が土に向かって伸び、土にささります。土の中3~5センチのところまでささった子房柄がふくらんで成長すると、落花生となります。まさに「落ちた花が生きる」ことから落花生。落花生は土の中にできるのです。
2. 落花生の歴史
ペルー北部のリマ地方で、紀元前850年ごろの遺跡から落花生の種子が発見されました。ブラジルでも野生種が発見されており、南米が原産地とする説が有力です。
1492年にコロンブスが西インド諸島を発見した際、現地人から落花生の存在を教わり、航海食として利用したことから世界中に広まったとされています。
日本に伝わったのは江戸時代初期、ヨーロッパの貿易船によりもたらされました。栽培するようになったのは明治に入ってからです。最近は千葉県や茨城県で最も多く栽培されており、中でも千葉県の八街市(やちまたし)は落花生の聖地と呼ばれています。
3. 落花生の効用
- 記憶力アップ
脂肪分に含まれるレシチンは記憶力の向上や、認知症の予防に効果があります。 - コレステロール抑制
落花生の成分の半分は脂肪分で、その半分はオレイン酸です。オレイン酸は肝臓で悪玉コレステロールの代謝を助け、血中コレステロール値を低下させる働きがあります。 - 生活習慣病予防
レスベラトロールというポリフェノールの一種が 強い抗酸化力により悪玉コレステロールを退治し血液をサラサラにします。動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果があります。 - おつまみ
ビタミンB群のナイアシンは肝臓内で、糖分、脂肪、アルコールなどの代謝を助け、肝臓の負担を軽くします。 - ストレスへの対抗力
ビタミンB群の中のパントテン酸はストレスに対抗する重要な栄養素です。カルシウムも多く含まれており、ストレスへの対抗力を強化します。 - 美肌効果
美のビタミンといわれるビタミンB2が皮膚に潤いを与え、きめこまかい肌をつくります。
4. 落花生こんな食べ方
生の落花生を枝豆のように、ゆでてもおいしく食べられます。ただ、生の落花生は数が少なく、手に入りにくいという難点はあります。落花生は高カロリーですので、食べ過ぎないようにすることが肝心です。
参考資料
落花生の情報
千葉県のホームページ