テニス
テニスは年齢や体力にかかわらずだれでもが楽しめるスポーツとして親しまれています。最近では錦織圭選手の活躍も話題になっており、テレビでも頻繁に試合を観戦することができます。今回はテニスについての豆知識を紹介します。
1. 歴史
テニスの歴史は古く、12世紀ころにはすでにフランスで「ジュ・ド・ポーム(手のひらのゲームという意味です)」という競技が行われており、この競技がテニスのルーツといわれています。「ジュ・ド・ポーム」という競技は、毛や布を詰めて球状に布を重ねたものをボールとし、手のひらで打ち合っていましたが、打つものが「手のひら」⇒「手袋」⇒「木のバット」⇒「ラケット」と変化するようになり、現在のテニスへと発展しました。テニスの語源はというと「ジュ・ド・ポーム」の時代に召使がボールをコートに入れるときのかけ声は「テネ(はじめ)」と発音されました。その言葉が変化して「テニス」になったとの説があります。わが国への伝来については明治時代にアメリカから伝わり文部省の体操伝習所で紹介されたとの説があります。
2. カウント方法
試合のカウントは4ポイント先取で1ゲーム獲得となります。「0(ラブ)」、「15(フィフティーン)」、「30(サーティ)」、「40(フォーティ)」、「ゲーム」と数えます。このカウント方法には以下の説があります。
- 修道院の生活時間(祈りの時間、掃除、食事など)が15分単位で組まれていたので、その習慣がカウントに応用されたとの説。
- フランスの貨幣制度が60進法であり、銅貨の単位が15スウと呼ばれ、15スウが4枚で60スウ=1ドウーニエ銅貨となり、その単位をもとにカウントされたとの説。
- 時計の文字盤(60分を4分割して15分を1単位としていた)を実際に使用してカウントを表示したとの説。
ただ、これらの説では3ポイント目が「45」となるはずが「40」となっているのは、「45(フォーティーファイブ)」が長くて言いづらいためといわれています。
3. ラブについて
初めのカウント「0」を「ラブ」と呼びますが、これにも以下の説があります。
- 「0」は卵の形に似ているので比喩的な表現をした。中世時代のフランスでは卵を「ロエフ」と発音していましたが、イギリスへ渡り「ラブ」と呼ばれるようになったとの説。
- まったく点が取れない相手方を思いやって慰める意味で「ラブ」と表現したとの説。
- ラテン語の「最初から」を意味する「アブ・オボ」が起源となったとの説。「オボ」には卵という意味があります。
- オランダ語で名誉を賭けて勝負することを「オンメ・ロフ」といいました。後にイギリスへ渡り名誉の「ロフ」が「ラブ」転じたとの説。
4. 4大国際大会とグランドスラム
国際テニス連盟が定めた4大国際大会は、ウィンブルドン(1877~)、全米オープン(1881~)、全仏オープン(1891~)全豪オープン(1905~)のことです。グランドスラムとは元々はトランプゲームのコントラクトブリッジ(単にブリッジと略すこともあります)で圧勝することをいいます。テニスでは4大国際大会すべてを同一年内に制覇することを「年間グランドスラム」と呼び、また、選手生活の間に4大国際大会すべてを制覇することを「生涯グランドスラム」と呼びます。
協力:公益財団法人日本テニス協会
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岸記念体育館
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