トレッキング
トレッキングは山登り初心者でも楽しめるアクティビティです。自然の起伏や 景色、空気を感じ、触れられるのが魅力です。また、心身を健やかに保つ効 果もあることから、健康目的で始める人も多くいます。 都会では見られない自然を目の前で見て、感じ、子どもから大人まで楽しめるトレッキング。今回はそ んなトレッキングの魅力や始め方などを紹介します。
1 登山やハイキングとの違い
トレッキングとは、「移動」を意味する “trek” という言葉がルーツになっています。登山やハイキングとは目的が異なります。
トレッキングは、山の中を歩き、山頂はめざさず山のふもとを縦断するもので、自然の起伏を感じて歩くのが楽しさの一つです。
登山は、山頂をめざして登り続けるもので、行うには本格的な準備や計画が必要になります。
ハイキングは、風景や景観を楽しみ、平坦地を歩くもの。特別な 装備も必要なく、軽装で行けます。
また、トレッキングには、渓流に沿って歩くリバートレック、雪の中を歩くスノートレックなど、歩くルートや季節によってさまざまな種類を楽しめるのも特徴です。
2 トレッキングの健康効果
トレッキングは、自分の体力に合わせたコースを設定することで、健康にも良い効果があります。
まず、長時間山の中を歩き続けるため、有酸素運動を行うことができます。また、上り下りがある道を行くので、平坦な道よりも運動強度が高く、普段使わない筋肉が鍛えられ、
骨粗しょう症の予防にも効果があるといわれています。そして、自然の中に身を置くことで、景色や空気、歩いているうちにかく心地よい汗など、リラックス効果が得られます。
3 トレッキングの準備
トレッキングを始める前には、準備が必要です。主に歩くのに適した整備された道を行きますが、安全のためには、専用の道具を 準備しましょう。
- ● ウェア
基本的には重ね着をし、厚ければ脱ぐ、寒ければ上着を着るなど調節しましょう。上着は防水加工が施されているものが良いでしょう。また、インナーは汗を吸収しやすいものがベスト。アウトドア用の帽子と雨具も忘れず準備しましょう。 - ● 靴
スニーカーでは滑ってしまう危険があるので、ソールがしっかりした靴を選ぶことがポイントです。ソールが簡単に折り曲がるような靴はNG。ハイカットやミドルカットがお勧めです。 - ● バック
ザックかリュックサックを選びましょう。日帰りから一泊くらいであれば、20 ~ 25ℓ ほどの容量のものを。 - ● 必須携行品
バッグには雨具、ザックカバー、帽子、500mlのペットボトル 1 ~ 2本、ミニライト、手袋、救急セット、保険証を必ず入れておきましょう。 - ● トレッキングポール
上り下りのある道を長く歩いていると身体の負担が高くなります。それを和らげ、安全に歩くためのトレッキングポールがあると、足腰にかかる負担も軽くなり、安全に歩くことができます。
4 初めての人は経験者と同行しよう
初めてトレッキングを行う場合、いくら整備されている道を歩くといっても、山には危険がつきものです。経験者と一緒に行くことで、危険をできる限りなくすことができます。
また、数人で行くこと でさらに安全度が高まります。
また、初めての場合はペースが分からず、つい無理して歩いたり、 休憩しなかったりということもあるので、経験者がいることで、歩き方や適度な休憩の取り方もレクチャーしてもらえます。
大切なのは、自分に合ったペースで歩くこと。決して無理をしないことが大切です。
経験者と同行できない場合は、トレッキングのイベントに参加してみるのもお勧めです。各地で開催されており、参加することで、 新しい仲間とのコミュニケーションを広げることもできます。
子どもと一緒に参加できるイベントもあるので、ご家族で参加してみてはいかがでしょうか。
楽しみながら心身ともに健康になれるトレッキングはいいことずくめ。これから新しい趣味を見つけたいという人もチャレンジしてみませんか。
協力: 特定非営利活動法人 日本トレッキング協会
住所: 〒101-0065 東京都千代田区西神田2-7-14 田中ビル
HP: https://www.j-trek.jp/