経済的備え

将来のための別枠の資金を用意していますか?

まず財産面、資産と負債の残高の把握です。預貯金、債券などの資産と住宅ローンなどの負債が、わが家にはどんなものがどれだけあるかを確かめ、現在の金額をできれば一覧表として把握することをおすすめします。資産額や負債額のそれぞれを合計し、資産から負債を引いて純財産額を計算します。

次に、自分のライフステージに照らし合わせながら、どのくらいの資金が必要になるか、偶発的な事故が発生したときに、十分な保障が得られるかを考えておく必要があります。目的をもって計画的に貯蓄をしたり、保険に加入し不測の事態に備えることが一層重要になってきているといえます。

  1. 将来のための別枠の資金を用意していますか?
  2. 換金性、安全性、収益性などを考えた運用を心がけていますか?
  3. ペイオフの内容について知っていますか?
  4. 現在加入している生命保険や損害保険、共済の保障内容を知っていますか?
  5. 株式・債券などの証券投資の知識がありますか?

資金運用のポイント

資金運用を行ううえでまず必要なことは、自分や家族の生涯生活設計に従って、「何のために」「いつ」「いくら」のお金が必要になるかという具体的な資金計画をたてることです。一般的には、資金はその性質に応じて、次の表のように分けられます。

資金の性質 予備資金
必要になった場合すぐ使用が可能なお金(病気や災害など不時の出費など)
目的資金
将来的に使う目的が予定されているお金(教育資金、車の買い替え、住宅のリフォーム・改築費用など)
余裕資金
当面使う予定のないお金
金額のめやす 生活費の3~6月分 使途目的に応じた額 貯蓄全体から左記の資金を控除した金額
重視するポイント 流動性 安全性 収益性
換金のしやすさ 元本や利払いの確かさ お金の増えやすさ
具体的商品 普通預金・通常貯金・MMF・MRFなど 定期預金(ネット定期)・定額貯金・個人向け国債など 債券・株式・投資信託・外貨預金など
優先順位 1 2 3

「予備資金」はいつ必要になるか分からないことから、普通預金などで確保し、流動性(換金のしやすさ)を最優先に考えます。金額のめやすは、毎月の生活費の3~6月分です。

「目的資金」は、定期預金などにより安全性(元本や利払いの確かさ)を重視するとともに、目的に合った期間が設定できるなど、目的に応じた商品を選択します。

「余裕資金」は、当面使う予定のないお金で、ある面長期間運用できるお金でもあります。万が一元本が減ったり、利払いが滞ったりしても、現在あるいは将来を見通した生活に支障のない金額を、多少リスクをとりながら収益をめざします。複数の金融機関、さまざまな商品に分散することで、お互いの弱点を補い合い、リスクを減らしながら運用することが基本的な考え方です。

当財団情報誌「教職員の生涯設計」の掲載記事を参考に

保険と生活設計

これまでは、なんとなく勧められるままに、保険に加入していた人も多かったようですが、収入の減少、更新時期による保険料アップなどで、最近は保険の見直しが盛んになっています。保険の見直しを行う際には、生活設計や生活環境などを見直して、自分や家族がどのようなリスクに囲まれているかを洗い出してみることが大切です。

当財団情報誌「教職員の生涯設計」の掲載記事を参考に

参考